• 理系
  • 工学
  • 2019年度

物理的視点からみた人間活動の本質

担当教員:高谷裕浩先生、水谷康弘先生(工学研究科)

担当教員の狙い

  • 自主性を持って学習に取り組んでほしい

  • 多様な意味でのコミュニケーションが取れるようになってほしい

ここがオモロイ!!

  • ディスカッションを盛り上げる!

  • 教材を有効活用する!

コースデザインと学びのプロセス

 回

学びのプロセスと教授法

授業外学習
1

ガイダンス、他己紹介、班分け

 
2

担当班の発表

発表班以外は質問

発表担当回は、発表準備


その他はテキストを読み、質問を考える


 
 
 
 
 
3

担当班の発表

発表班以外は質問
4 担当班の発表 発表班以外は質問
5 担当班の発表 発表班以外は質問
6 吹田研究室・実験室見学ツアー
7 担当班の発表 発表班以外は質問
8 担当班の発表 発表班以外は質問
9 担当班の発表 発表班以外は質問
10 担当班の発表 発表班以外は質問
11 担当班の発表 発表班以外は質問
12 担当班の発表 発表班以外は質問
13 担当班の発表 発表班以外は質問
14

事例紹介

 
15

事例紹介

 

授業の概要

一見なんの法則性もないような社会の仕組みや歴史的出来事が、統計物理学の一項目である「べき乗則」により系統的に説明できることを目指して、社会秩序の理解や自らの研究、生活に役立てる知識を習得し、今後の大学生活を充実できるようにすることを目的とします。
そのために、教材で提示した本を輪読としてペアで担当章を発表し、その本の内容についてクラス全体で討論しながら、具体的事例を複数ふまえて理解を深めていきます。

ディスカッションを盛り上げる!

グループ学習の進め方

本授業は、1冊の本を全員で深く読み解きながら展開されます。
文理が混ざるように2人組を作り、担当する章を発表し、ディスカッションします。
輪読は毎回各班で発表が行われるので単調になりがちですが、本授業は、聴衆もただ受け身で聞くだけではなく、議論に参加することが求められます。
そのために、単に【発表→質疑応答】だけではなく、【各班の発表→グループで質問考える→質問タイム→返答の作戦会議→返答】という手順で進められます。
授業ではテキストに沿って「べき乗則」について、理解を深めますが、内容の理解にとどまらず、身近な事例を集めてきて議論することで、多用な角度から学ぶことができます。
物理を背景にした内容ですが、どの学部の学生でも、自分の視点で議論に参加できるように工夫されています。
また、1回の質問に対して、1回の返答で対応するのではなく、よく練られた質問に対して、その返答についても発表班で作戦会議を重ねて十分に答えられる返答を練り上げます。
こうした手順を踏む事によって、理論を理解するだけではなく、社会における実例などが挙げられ、多様な見方が醸成されます。

全体ディスカッションを盛り上げる

授業全体でディスカッションを行うのは、個々の考え方を全員で共有しながら理解を深められる点から、とても有用だとされています。
しかし実際は、教員が質問を募っても、なかなか手が挙がらず意見が出ないことや、個別の質疑―応答に終始してしまうことがよくあります。
本授業では、全体ディスカッションの質を高めるために、発表班以外の学生に、テキストを読んだ上で、事前に質問の考案を求め、教員がその質問をまとめて発表班に予め送る形で展開されます。
そうすると、発表班はテキストの紹介に加えて、さらに質問の答えもその場で返答することになります。
質問はよく練られているので、その後、授業全体のディスカッションにおいても、関連する質問や意見が出やすくなります。
こうすることで、発表班以外の学生も全ての授業に深く参加することが可能になり、良質なディスカッションにつなげることができます。

グループ学習の補助ツール

他のグループからの質問への対策の時間には、班員がそれぞれの考えを持ち寄り議論します。
この時、ホワイトボード等を用いて議論の内容を記録することもできますが、本授業では、静電気で壁や机等に付く持ち運び用のホワイトボードを活用されています。
机一面に敷いておくことで、個人のメモを全体で共有することができますし、授業をまたいでも記録を残しておくことができます。

教材を有効活用する!

1冊の本を全員で深く読み解くことから、教材選びがやはり鍵となるようです。
物理を扱うテーマでありながら、物理を専攻していない学生にも身近な事例を考えてもらうきっかけになるようなトピックが点在した内容になっているそうです。