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  • 2019年度

わたしたちの暮らしと放射線

担当教員:川畑 貴裕先生、吉田 斉先生(理学研究科)

担当教員の狙い

  • 大学では話を聞くだけではなく疑問を抱いてほしい

  • 疑問に思ったことはそのままにしておかず、自分で調べる習慣をつけてほしい
  • 好奇心を持って学習に取り組んでほしい

ここがオモロイ!!

  • 探究的学習のための方法!

  • 双方向性の授業を実現する!
  • 質の高いプレゼンを促す方法!

コースデザインと学びのプロセス

学びのプロセスと教授法

授業外学習

1

オリエンテーション

 
2

グループ議論 (テーマ決め)

 
3

グループ議論 (テーマ決め)

 
4

資料収集

発表準備

発表準備

5

教員の発表デモ

発表準備

発表準備

6

資料収集

発表準備

発表準備

7

グループ発表

 
8

グループ発表

 
9

ミニ講義

実験実習

 
10

ミニ講義

実験実習

 
11

ミニ講義

実験実習

 
12

ミニ講義

実験実習

 
13

ミニ講義

高度な実習

測定する試料のアイデアを考える
14

ミニ講義

高度な実習

 
15 まとめと総括

 

 

授業の概要(シラバスより一部引用)

わたしたちの身の回りには、地球が誕生してからずっと自然界に存在している放射線や宇宙から絶えず降り注いでいる放射線(自然放射線)、医療や産業などに利用される人工の放射線などさまざまなものがあります。
こうした身の回りの放射線について正しく理解し、暮らしにどのようにかかわっているかを実際に実験を行うことを通して学びます。

探究学習のための方法!

本授業では、ゼミ形式と実習形式で色んな体験をしてもらうことを目的とされています。
まず、探求のための素材を見つけてもらうために、学生たち自身でテーマを決めて取り組み、発表を行います。
これは、大学では、受け身ではなく、自発的に学習することが重要視されているからです。
また、本授業では、文系や理系、様々な背景を持つ学生が対象になっていますが、学生は実際に研究者が研究で使うのと同じ器具を用いて、実際に自分たちで実験を行い、データをとり、考察するということを経験します。
このように、大学における研究活動について、本物の器具を使って一連の流れを経験できるというのは、1年生にとってとても達成感が得られる経験となります。
もちろん、背景知識はないので、研究の一端のみを見せるということにはなりますが、講義で身近な事例を示しながら、学部混合のグループを編成して課題に取り組むことで、助け合いながら取り組むことが可能です。
実際、グループ内で、はっきりと「わからない」と発言する学生がいたことで、取り組むべきことが見つかり、かえって円滑に進むこともあるようです。
また、先生はミニ講義を実施されていますが、パワーポイントを使用した、いわゆる講義の時間は極力少なくし、できるだけ自分たちで学ぶという姿勢を重要視されていたことも、学生のやる気喚起につながると思われます。

双方向性の授業を実現する!

学生の名前を呼ぶ

授業が20人くらいまでの規模の場合、学生の名前を呼んで指すと、学生との円滑なコミュニケーションにつながります。
とはいえ、1週間に1度しか会わない学生の名前を覚えるのは大変です。
本授業では、初回の授業で、学生の写真を撮り、写真付きの名簿を作成し、教員の手元に置くことで、それを参照しながら学生とコミュニケーションをとっておられます。また、質問の際は、できるだけ事象を批判的に見られるような質問を投げかけるようにされて、双方向性の高い授業が展開されます。

TAを活用する

実際に研究で使われる実験器具を使うために、器具の扱いには慎重にならなければなりません。
そのような時にはTAのサポートが有効です。本授業では、2名のTAを配置し、実験の補助を行います。
2名のTAは、実験をサポートすると同時に、「答えは言わない」という原則のもと、困っている班には実験の手順や、データの記述方法についてアドバイスをする役割を担います。
※TA経費には限りがあるため、ご希望通りに予算措置できない場合があります。

質の高いプレゼンを促す方法!

学生に、研究の一連の流れを体験してもらう際、限られた時間の中でプレゼンテーションの方法を教えるのは難しい状況にあります。
本授業では、アカデミックスキルを教える時には、教員ができるだけ見本を見せて、学生はそこから自分たちで学びます。
具体的には、教員の研究発表の際のスライドを見せるなどして、研究発表の形式、構造、進め方について紹介されています。
現在の大学生は、高校で探求学習等を経験してきている学生と、していない学生が混在しています。
教員の研究発表の資料を見ることもまた、研究の良い体験になります。
このように、アカデミックスキルを限られた時間で扱う場合は、教員の普段の研究資料の一部を見せることや、講義の一部で見本を見せるといった方法が有用です。
また、本授業では、プレゼン準備の際には、PC持参を求めており、具体的にアドバイスをする工夫もなされています。