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- 2022年度
パズルで学ぶアルゴリズム
担当教員の狙い
- 独力および共同作業によって未知の問題を解決できるようになってほしい
- 自分の考えを相手に正しく伝わるように論理的に説明できるようになってほしい
- 多様な物の見方を受け入れられるようになってほしい
- ICTツールを使いこなせるようになってほしい
ここがオモロイ!!
- アルゴリズムの根底にある考え方がわかる!
- ICTを使う機会がたくさんある!
コースデザインと学びのプロセス
回・形式 | 学びのプロセスと教授法 | 授業外学習 | ||
1 | イントロダクション | 解答用Webページを見て復習 | ||
2 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
3 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
4 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
5 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
6 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
7 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
8 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
9 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
10 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
11 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
12 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
13 オンライン | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
14 対面 | 個人によるパズル解答 | グループ内での解答共有 | 発表と全体議論 | |
15 | 全体発表と総括 |
授業の概要(シラバスより引用)
アルゴリズムとは、問題を解くために明確に定義された手順のことをいいます。独力および共同で問題を解決する能力は、文系、理系を問わず広く社会において求められます。この授業では、授業中にいくつかのパズルを実際に解くことで、プログラミングを行わずに「紙とペン」だけでアルゴリズム的思考を身に付けることを目的とします。また、本授業では同期型オンライン形態を組み合わせることで、現代社会で必須であるICTツールの運用能力の向上を目指します。
アルゴリズムの根底にある考え方がわかる!
――「問題をどのように解くか」を常に考える
本授業では、例えば「貪欲法」などアルゴリズムのさまざまな設計がちりばめられた問題(初級レベル)を各回2題程度解いていきます。まず個人で1問10分程度かけてパズル問題を解いたあと、ペアや4、5人のグループで解答を共有しあいます。ペアやグループは毎回ランダムに決定されているため、いろんな人と偏りなく交流することができます。問題の正解は必ずしも1つではなく、文系学部の学生もいるなかでは先生が想定していなかった解答もときに出るそうです。そのような多様な考え方も受け入れながら、和気あいあいとした雰囲気で意見交換をします。自分たちで手を動かしながら問題を解いてアウトプットしたうえで、最後にそこに隠れたアルゴリズムについての説明を先生から聞くことにより、受講生は「知らない間にアルゴリズムを理解していた!」という感覚になります。
また、全体発表では各班発表者と質問者を1人ずつ決めることにより、クラスの半分の人は、みんなの前で論理的に話す機会があります。簡単にそのやりとりを紹介すると、例えば1班の発表者が自分たちの解答について発表したあと、2班の質問者がその答案に対して、「ここがよくわからなかった」「自分たちはこう考えた」などの質問・コメントを行います。このように、個人ワーク、ペア/グループ・ワーク、そして全体発表と段階を踏むことで、単に自分1人で問題を解く場合とは異なる学び、とくに他の人と協働しながら問題を解決するプロセスを体験したり、論理的説明力を育んだりすることができます。
ICTを使う機会がたくさんある!
――「未来型の教育」をめざして
本授業では、複数のICTツールを活用しながら、対面実施とオンライン開講を隔週で行うところも特徴的です。毎回終盤での全体発表の際には、各班の発表者は黒板ではなくPadletというオンライン・ツールを使って解答を共有します。オンライン・ツールを用いることで、対面開講でもオンライン開講でも学習環境に左右されることなく、ほかの受講生もスムーズに手元の電子端末で発表者の解答を確認することができます。
今の学生は以前よりICTに触れる機会は増えていて、比較的操作できる学生もいますが、コロナ禍でさらにICTの重要性が高まったこともふまえて、「学生がICTに触れる機会を増やしていきたい」という加藤先生の思いから、このような授業形態がとられています。従来大学で行われてきた対面形式のよさも守りながら、「新しい血」としてフレキシブルな授業方法や便利なICTツールを積極的に授業に取り入れることで、いわば「未来型の教育」がめざされています。
※授業観察・インタビュー実施日:2022/07/05