• 理系
  • 理学
  • 医学
  • 2022年度

正常細胞と異常細胞

担当教員:梶原 健太郎先生、河本 新平先生(微生物病研究所)

担当教員の狙い

  • 科学を使って身のまわりのことを調べ、学んでほしい
  • プレゼンの成功体験を積んでほしい
  • 発言することのハードルを下げてほしい

ここがオモロイ!!

  • 身近な話題から専門的な議論へ!
  • アカデミック・スキルズを学ぶ初めの大きな一歩に!

コースデザインと学びのプロセス

学びのプロセスと教授法 授業外学習
1 イントロダクション

 

 

 

 

 

発表内容のサマリー、

調べ学習とプレゼンテーションの準備

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 講義
3 講義
4 発表と全体議論
5 発表と全体議論
6 発表と全体議論
7 発表と全体議論
8 講義
9 講義
10 発表と全体議論
11 発表と全体議論
12 発表と全体議論
13 発表と全体議論
14 講義
15 フィールドワーク

期末レポート

授業の概要(シラバスより引用)

 私たちは様々な病気や老いを避けて生きることはできません。現代においては二人にひとりはがんになり、誰もが老いを経験します。なぜ、このようになるのでしょうか?また、あらがうことはできるのでしょうか?
 このゼミでは、病気や老化など生体にとって異常な状態を知り、我々の身体がどのように維持されているのかを知ることを目的とします。どのようにして私たちの“いのち”が維持されているのかを知ります。また、がんや老化を題材にして、プレゼンテーションやレポートの 作成やディスカッションを学びます。
 大学の活動基準次第ですが、フィールドワークとして大阪大学微生物病研究所(吹田キャンパス)の見学を行う予定です。

身近な話題から専門的な議論へ!
――学部生には貴重な微研の先生による授業

 本授業では、細胞の異常な状態について、前半では「がん」、後半では「老化」に着目して学びます。「がん」「老化」について、先生の講義のなかで提示されたトピックのなかから各自プレゼンテーションのテーマを選び、自分の観点で情報を調べ、発表としてまとめます。「がん」「老化」についてのプレゼンテーションが終わったら、学んだことをベースに全員でディスカッションをします。
 若い学生の皆さんが普段、がんや老化について細胞から考えることはあまりないと思いますが、「ちゃんとプレゼンできるのかな?」と心配しなくても大丈夫です。プレゼンの前の講義では、「がん」「老化」それぞれの現象についてどのような点に着目すればいいのか、どのようなことを調べればいいのかなど、議論が盛り上がるプレゼンにするための「種」が先生からまかれます。高校の生物基礎での基本的な知識を土台に、先生がわかりやすく専門用語や身近な話題と絡めて説明してくださるので、人文社会系学部の学生でもきちんと議論にのぞめます。
 また、先生方は微生物病研究所という学内でも研究に特化した部局の所属なので、学生にとってはなかなか出会える機会が少ない存在です。ときには「帝王切開による出産とアレルギーの関係」など、興味深い最新の研究成果についても教えてもらえたりします。そして、吹田キャンパスの微生物病研究所へのフィールドワーク(研究室訪問)も予定されているので、1年生のうちにゼブラ・フィッシュを使った老化研究や新型コロナウイルスに関連する研究など、最新の研究が行われている専門機関を「実際に見ることができる」という、まさに「学問への扉」なコンテンツも盛り込まれています。

アカデミック・スキルズを学ぶ初めの大きな一歩に!
――プレゼンやレポート、ディスカッションに慣れていない新入生への配慮

 まだ入学したばかりの新入生にとっては、大学での授業自体に不安もあるかもしれません。でも、本授業ではディスカッションでの質問の仕方から、プレゼン、レポートの書き方まで、先生が受講生の様子を見ながらひとりひとり丁寧に教えてくださいます。
たとえば、個人発表と議論の授業回では、授業後の課題として発表のサマリーを書きます。そして、後日先生から受講生が提出した内容について、「こういう書き方をするといい」「接続詞はこのような感じで使うと効果的」といった具体的なフィード・バックがあります。この経験を重ねることで、次第に学術的な文章を書くためのアカデミック・ライティングのスキルを身に着けていくことができます。
 少人数授業が特徴の「学問の扉」らしく、授業中には積極的に質問したりコメントしたりする機会もたくさん設けられています。最初は発言することに自信がなかったり不安を感じていたりしても、「いいところに気づきましたね」などと先生がどんどんほめてくれるので、次第に発言することへのハードルが下がっていくようです。
プレゼンについても、アカデミック・スキルズに関する教材を利用しながら、学生自身の関心や身近なテーマをもとに準備を進めていきます。そのなかでよかった点や改善点について、受講生や先生からコメントをもらうことで、主体的にプレゼン力を磨いていくことができます。
 「しっかり考えられているからこそ、それをうまく表現できないのはもったいない。この授業で成功体験を積んでほしい!」という先生たちの熱い思いのもと、ここまで丁寧にアカデミック・スキルズについて教えてもらえる機会は、新入生にとって大きな一歩となるはずです。

※授業観察・インタビュー実施日:2022/07/15