- 文系
- 法学
- 2019年度
裁判員裁判を考える
担当教員の狙い
-
学問を面白いと思ってほしい
-
裁判員裁判の制度ができたことで、学生自身が当事者になるかもしれない。そのような中で市民常識を身につけてほしい
ここがオモロイ!!
-
学生の興味に火をつける!
-
専門の授業との共通点・相違点!
コースデザインと学びのプロセス
回 | 学びのプロセスと教授法 | 授業外学習 | |
1 |
講義 |
双方向ワーク |
|
2 |
講義 |
双方向ワーク |
|
3 |
講義 |
双方向ワーク |
|
4 |
講義 |
双方向ワーク |
|
5 |
講義 |
双方向ワーク |
発表準備 |
6 |
論文講読 |
全体議論 |
発表準備・ 文献講読 |
7 |
グループ発表(各国の状況) |
||
8 |
講義 |
双方向ワーク |
|
9 |
講義 |
双方向ワーク |
|
10 |
講義 |
双方向ワーク |
|
11 |
桃太郎裁判 |
文献講読 |
|
12 |
文献講読 |
双方向ワーク |
|
13 |
講義 |
双方向ワーク |
|
14 |
講義 |
双方向ワーク |
|
15 |
まとめとリフレクション |
授業の概要
裁判員裁判はすべての人が関わる可能性のある制度です。
この授業では、裁判員裁判とはどのような仕組みなのか、なぜ裁判員裁判をするのか、自分が裁判員になったらどうすればよいか、など市民の常識として知らなければならないことを学びます。
同時に、与えられたトピックに関する情報を調べて、まとめて、発表することで、自分なりの考えをまとめる力をつけます。
また、発表へのフィードバックを通して、自分の意見と他人の意見の違いを知るとともに、思考を深めていきます。
学生の興味に火をつける!
本授業では、法律に関する知識を身につけながら、身近な存在となっている裁判員制度を中心にとりあげ、議論を繰り返した上で、実際に模擬裁判を体験する形で展開されます。
具体的に、毎回の授業で講義や文献から法律に関する理論や事例を学び、同時に問答法を用いて双方向ワークで進められます。
また、本授業は豊中キャンパスの模擬法廷の教室で行われており、実際の裁判の雰囲気を実感でき、受講生は教室に入ると身が引き締まったことでしょう。
問答法や、模擬裁判では、学生自身が自分の意見を述べる機会が多くありますが、あえて次週話す人を決めずに、極力マイクを様々な学生にまわしながらインタラクションを図ることで、授業の内容を他人事ではなく、自分ごととして捉えられる工夫がなされています。
なお、ランダムにあてて話してもらう中でも、専門知識ではなく、自分自身で考えると答えられる質問を準備することで、学生は「答えられる」という自信が持てるようになります。
実際の模擬裁判では、桃太郎のお話に基づいて進行されますが、先生はランダムに、検察官役と弁護士役を2名ずつ指名し、被告人役は自らが務めます。
さらに、証人役と新たな検察官役・弁護士役を指名します。途中、先生が、アドバイスをしながら進めていきます。
このように、常時双方向性を保ちながら授業を進めることで、学生は即興性が身につき、さらにいつ指名されても良い状態にしておく必要があるので、模擬裁判では役になってもならなくても参加できる工夫がなされています。
専門の授業との共通点・相違点!
先生に、多様な学部の学生がいる「学問への扉」の授業と、普段担当されている専門の授業との共通点と相違点を語っていただきました。
まず共通する点として、基本的に学習目標に掲げたことを授業で学んでもらうということは他の授業と相違はないとのことです。
本授業でも、法律に関する仕組みや事例を提供しながら、学生自身に考えてもらうという形式が採用されています。
ただし、専門の授業と異なる点は、学問を面白いと思ってもらうために、「いかに教え込むことから脱却できるかがポイントとなる」と話していただきました。
授業では、教えることが日常化していますが、学問への扉では、問答法によって、学生自身が考えたことをアウトプットし、多様な意見に触れることで、教員自身も楽しむことが、上手くいく秘訣だそうです。
学問への扉の授業を履修した学生が、今後、自分自身で探求できるような存在になってくれることが理想とのことです。
学生自身も高年次になり、より多くの専門の授業を履修する段階に入ると、行き詰まることもあると思われますが、多様な学部の仲間と学んだ本授業の経験を通して、学問を面白いと思うことを願われていました。
授業を履修した学生が、どのように興味の幅を広げるのかが楽しみです。