• 文系
  • 人間科学
  • 2019年度

大阪大学リーダーズアカデミー

担当教員:佐藤 浩章先生・浦田 悠先生(全学教育推進機構)

担当教員の狙い

  • リーダーシップ理論の変遷を学び、自らの理論づくりを体感してほしい

  • 学問が身近なものであると知ってほしい

  • 中高時代の経験を理論を用いて説明できるようになってほしい

ここがオモロイ!!

  • 90分の授業デザインの工夫!

  • 学習環境デザインの工夫!

コースデザインと学びのプロセス

 回 学びのプロセスと教授法

授業外学習

1 オリエンテーション

グループ議論

読書課題、ワークシート作成

2 講義

ペア・グループ議論

読書課題、ワークシート作成

3 講義 ワークショップ

個人発表

読書課題、ワークシート作成
4 講義 ペア・グループ議論 読書課題、ワークシート作成
5 講義 ペア・グループ議論 グループ発表 ジグソー法のための読書課題
6

講義

ジグソー法

グループ発表

 

7

全員討論

読書課題、ワークシート作成

8

講義

ペア・グループ議論

発表準備

9

グループ発表

発表準備

10

グループ発表

読書課題、ワークシート作成

11 講義 ペア・グループ議論 読書課題、ワークシート作成
12 講義 ペア・グループ議論 読書課題、ワークシート作成
13

講義

ペア・グループ議論

 

14 チームワーク訓練 グループ発表 読書課題、ワークシート作成、発表準備
15

個人発表

全体リフレクション

 

授業の概要

本授業は、リーダーシップに関する諸理論を学び、実践的にリーダーシップを身につけることが目的です。
具体的には、政治学、経営学、心理学、教育学の知見に基づき、リーダーシップの定義や理論の変遷を理解し、組織マネジメントやチームビルディングの手法を学びます。
また、様々なグループワークを通して、リーダーシップを体験しながら実践的に学びます。
最終的には、自分なりの望ましいリーダー像を作り上げ、そこに近づくために学生生活において何をすべきかを説明できるようになります。

90分の授業デザインの工夫!

授業外学習と授業の連動

本授業は、教科書が指定されており、毎回次週に扱われる内容に関する授業外の読書課題が設定されています。
しかし、1年生は、読書時の観点がわからない場合があります。また、本当に読んできて内容を理解しているのかを確認するのも難しい状況です。
そこで本授業では、理解度の確認、内容で強調すべき点、また自分自身の意見を記入するためのリーディングシートの作成を課題としています。
この記入状況でどの程度理解しているのかを確認できます。
また、リーディングシートに基づいて授業内で議論をしています。
このように、授業内外の活動を上手く連動させることで、学生の授業外学習に対する動機づけを行っています。

様々な教育方法の導入

本授業では、多様な学習スタイルを持つ学生がいることを想定した上で、様々な教育方法が用いられており、それぞれの学生が能力を発揮できる工夫をされています。
先生は、「授業の内容だけではなく、教育方法の工夫で学習意欲を上げることが可能である」とおっしゃっていました。
授業は、基本的に毎回、【前回のリフレクション・授業外課題に基づいたグループ議論(ここまでで15分)、授業の位置づけの確認と講義(15分)、個人ワーク、グループワーク(数回繰り返す)、講義とまとめ(15分)】という流れで進められています。
1回分の授業でも、自分の経験と学んだ知識を統合するリフレクション、知識のインプット、議論、知識のアウトプットである発表、と様々な技法を用いることで、学生が常時活動的になるよう工夫されています。
知識のインプットも、読書課題、講義、動画視聴と様々な方法を設定されており、授業内の講義は20分以上に長くならないように心がけられています。
議論の形式も多様です。
例えば、内容を理解した上で、深く考えることができる「ジグソー法」や、グループの議論を俯瞰して見ることができる「フィッシュボール法」等が用いられており、学生は議論の方法自体を学ぶ機会にもなります。

学習環境デザインの工夫!

学生が動機づけられ、安心して意見を言えるように学習環境を整えられています。
特に初回の雰囲気づくりは重要で、ニックネームを考えさせて毎回名札をつけさせたり、十分なアイスブレイクを行ったり工夫されています。
また授業で配付する資料は、授業後にも学べる教材になることを想定して、パワーポイントのプリントアウトではなく、ワードで作成したレジュメを配付されています。
全体構造がわかりやすく、2穴でバインダーにも収納しやすく、記憶の補助になるためです。
さらに、本授業はアクティブラーニング教室(HALC)で実施されており、可動式の机をグループ規模に応じて動かしたり、小型のホワイトボードを思考の整理や情報共有に使用したり、議論中の即時フィードバックを複数のスクリーンに投映したりと、様々な活用がなされています。

※教室については、曜日時限や設備状況により、ご希望通りに割り当てできない場合があります。

ジグソー法:まず各グループが異なる文献を担当し個人で熟読します。次に異なる文献を読んだ人同士が一緒になるようにグループを組み換え、自分が読んだ箇所について責任を持って仲間に伝えます。
他者に説明する局面があることで、責任を持って自分の担当箇所を深く理解することになります。

フィッシュボール法:車座になりディスカッションを行います。
さらにディスカッションを俯瞰して観察する環境を作り、ディスカッションの内容や展開自体を評価します。