- 理系
- 医学
- 2019年度
生と死を考える
担当教員の狙い
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法医学(死因究明)、倫理と政策(横断的分野)の面白さを知ってほしい
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自ら考えられるようになってほしい
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議論しながら考えられるようになってほしい
- 大学で本格化する研究の一端を経験してほしい
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1年生という新鮮な眼差しで学んでほしい
ここがオモロイ!!
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学生のやる気を引き出す!
- フィードバックの工夫!
- 90分の授業デザインの工夫!
コースデザインと学びのプロセス
回 | 学びのプロセスと教授法 |
授業外学習 | |||
1 |
死のテーマ |
オリエンテーション | |||
2 |
講義 |
個人ワーク(課題抽出) |
課題の理由を考えてくる |
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3 |
・ペアワーク(課題の理由を導く) ・グループ議論(課題の抽出と解決策) |
資料収集と課題解決策を考える | |||
4 | 発表会 | まとめの講義 | 3つの課題を抽出してくる | ||
5 |
・ペアワーク(課題の共有と議論) ・グループ議論(課題の共有と抽出のうえ議論、さらに解決策を導く) |
資料収集と発表の作成 | |||
6 | 発表会 | まとめの講義 | 3つの課題を抽出してくる | ||
7 |
・ペアワーク(課題の共有と議論) ・グループ議論(課題の共有と抽出のうえ議論、さらに解決策を導く) |
資料収集と発表の作成 |
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8 | 発表会 |
・まとめ ・次のテーマの案内 |
ふりかえり |
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9 |
生のテーマ |
講義・映像視聴 |
個人・ペア学習 |
発表 |
次回の授業の質問や意見を考えてくる |
10 |
個人・グループ学習 |
発表 |
解説講義 |
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11 |
グループ学習 |
発表 |
解説 講義 |
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12 |
講義 |
個人・グループ学習 |
発表 |
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13 |
講義 |
個人・グループ学習 |
発表 |
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14 |
講義 |
個人・グループ学習 |
発表 |
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15 |
講義・映像視聴 |
個人・グループ学習・全体討論 |
発表 |
授業の概要(シラバスより一部引用)
前半と後半で大きく「死」と「生」のテーマに分けて授業が展開されます。
生まれ、そして死ぬことは全ての人に平等に訪れます。
しかしながら、その出生や死亡はすべての人で同一ではなく、違いが生まれます。
出生と死亡に纏わる、様々な課題を引き出して、履修学生自ら解決策を考えていきます。
生と死について、最先端の研究の紹介を通して学生が身近な話題と接続させながらディスカッションを行います。
学生のやる気を引き出す!
本授業では、あらゆるところに学生のやる気を引き出す工夫が散りばめられています。
テーマに合わせた授業方法の選択
本授業では、様々なトピックについて、最新の研究データを用いて進められる中、テーマに応じた授業方法を選択する工夫がなされています。
通常は、グループワークの質を高めるために、先に個人ワークをしてからグループワークをしていますが、学生に馴染みが薄いトピックの場合は、先にグループで身近な話題を出すワークをしてから、個人のワークをしたりと授業方法に工夫をされています。
いずれも、先生はいつでも注意深く学生をモニターされていて、学生の様子によって、その順番を考えておられるのが印象的です。
学習方法の伝授
様々な医療のトピックにおいて、学生自身の考えを、ペアかグループで共有する場面がたくさんあります。
限られた時間の中で意見交換を行うために、個人ワークで意見を紙に書く→ペアで交換する、さらにその意見に対してコメントを繰り返す、というワークが実施されています。
後に復習する際、誰の意見かわからなくなるのを防ぐために、違う色で記す指示がなされます。
このように、ペンの色を分けて記述を指示する方法は、学生の自学自習を促す際にも活用できます。
例えば、テキストを読む課題において、重要点(赤色)、同意点(青色)疑問点(緑色)、というように色分けすると次回の授業の議論の種にもなります。
説明言葉の選び方
本授業は、医療における最先端のトピックが扱われるため、専門用語が多用されます。
しかしながら、様々な背景を持つ1年生が対象であることから、身近な事例や平易な単語を用いて説明がなされています。
先生は、「学問は世界を理解すること」という信念を持っておられて、どんな学生にも「学問」について議論をしてもらうために、説明の言葉選びは慎重になられています。
フィードバックの工夫!
上述の「学生のやる気を引き出す!」とも関連しますが、本授業では、ワークの時間に様々な形で学生にフィードバックをされています。
例えば、学生の発表に対して、「次はもっと発展させよう」と思えるような言葉を導入したり、個人ワークの時間に悩んでいる学生に対して、頻繁に声をかけたりしておられます。
また、発表者には教員からだけではなく、周りの学生にも拍手を促す等して、授業全体で発表者にプラスのフィードバックをする工夫がなされています。
90分の授業デザインの工夫!
本授業では、講義、個人ワーク、ディスカッション、発表と1つの授業に様々な授業形態が導入されています。
なかでも、学生自身に考えてもらう時間を確保するために、講義の時間はあまり多く取りすぎないように注意されていることが印象的です。
ただし、ディスカッション時にも参考になるような、良質な資料(理論、データ、事例などが書かれたもの)を配付され、十分なインプットを行う工夫をされています。